部屋の窓から見える我が家の庭のケヤキの木も,ずいぶんと葉っぱがわさわさ茂ってきました.これは一昨日くらいに撮影したかと思われます.
で,ようやく5月の演目に移れます!
一発目はコンサート.それもものすごい豪華なコンサートでした.
この企画は日本演奏連盟主催で毎年この時期になると開かれているようですが,例年あるテーマを設けてそれにちなんだ曲を一部分演奏する,というスタイルのようですね.たとえば昨年だと「ロシアの風景」,一昨年だと「モーツァルト生誕250周年記念」など.
で,今年は題目の通り記念回数ということで,一層ゴージャスになっているようです.
ふつう,これだけのソリストの方々が一堂に会すなんて,そうそうお目にかかれるものではないのでは,と思います.主催が主催だからなんだろうなぁ.
まあ,どれもこれもオイシイところ取りではあるもののちょっと物足りないといえば物足りない印象になったのも確かですが,全曲演奏はまた改めて聴きに行けってことなんでしょうね(苦笑)
日本演奏連盟クラシックフェスティバル
第20回記念スペシャル・ガラ・コンサート@東京文化会館大ホール
2008/05/01 19:00 start ca.150 min
第1部
モーツァルト:歌劇「フィガロの結婚」K.492 序曲
モーツァルト:フルートとハープのための協奏曲 ハ長調 K.299より
第1楽章 Allegro
フルート:高木 綾子・ハープ:吉野 直子
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第5番 変ホ長調 作品73「皇帝」から
第1楽章 Allegro
ピアノ:清水 和音
ラロ:ヴァイオリン協奏曲第2番 ニ短調 作品21「スペイン交響曲」から
第5楽章:Londo Allegro
ヴァイオリン:堀米ゆず子
---Intermission---
第2部
ヴェルディ:歌劇「椿姫」からヴィオレッタのアリア”ああ,そはかの人か〜花から花へ”
ソプラノ:高橋 薫子
サン=サーンス:ヴァイオリン協奏曲第3番 ロ短調 作品61から
第3楽章 Molto moderato e maestoso - Allegro non troppo
ヴァイオリン:大谷 康子
ドヴォルザーク:チェロ協奏曲 ロ短調 作品104から
第1楽章 Allegro
チェロ:堤 剛
チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番 変ロ短調 作品23から
第1楽章 Allegro non troppo e molto maestoso - Allegro con spirito
ピアノ:中村 紘子
指揮・お話:飯森 範親
管弦楽:フェスティバル・オーケストラ
コンサートマスター:高木 和弘
座席:1F 15列 10番
演目を見てお分かりの通り,ソリストがそりゃもうすごいんですよね.
指揮者の飯森さんは,最近になってよく聴きに行きます.お話好きな方だなあと思いますが,この日は指揮に司会に大忙しでした.
では曲順につらつらと思うところを述べてみます.
『フィガロの結婚』序曲は最近よく耳にするんですよね.コンサートのオープニングにふさわしい華やかな曲なので,よく選ばれるんだと思います.
今回のオーケストラ「フェスティバル・オーケストラ」ですが,東響,東フィル,日フィル,新日フィルのメンバーの混成メンバーでの編成になっています.プログラムにはオケメンバーのお名前は残念ながら掲載されていませんでしたが,お見かけする方がちらほらと.コンマスは東響の高木さん.あと,2nd Vn.も東響の清水さんでした〜(^^) 私的「イケメン」なヴァイオリニストとして,なぜかオケメンバーだというのにお名前と顔がちゃんとインプットされております.えへへ.
フルートとハープのため,というふたつの楽器をフィーチャーした協奏曲があるなんて,今まで知りませんでした.
この二つの楽器はとても相性がいいですよね.以前N響のハープの方のレクチャーを拝聴したときも,演奏にはフルートの方がいらっしゃいましたし.
それにさらにオーケストラのバックもついた演奏,というのは初体験!なんとも優雅なフルートにハープの演奏に,うっとりです.…でも本当はハープは優雅に見えてとっても大変,というお話を伺っているので,ついついそんな様子を想像してしまうわけですが(苦笑)
ただ,座席の位置からちょうどハープが直角の方向だったんですよね…そんな位置に座れるっていうのもものすごい確率だと思うのだけど.結果的にハープの弦がひとつも見えない!!手も殆どみえないさあ!!ものすごいつまんなかった…
なんというか,鳥の顔やお魚の顔を正面から見た,ていう感じに近いかなあ(…あんまり説明になってないですね).
ちなみにハープの吉野さんは,高校と大学の先輩なのです.
大学の礼拝堂での演奏なども聴いたことあります.久しぶりに拝見したら,髪型がずいぶんと変わっていらして(以前はショートだった)最初わかりませんでした.
ベートーヴェンの「皇帝」.とっても有名な曲ですが,亡くなった伯父がとても好きだった曲でもあります.冒頭部分がとても印象的.清水和音さんの演奏は力強くてものすごく訴える力があるなあと思います.思わず拡大鏡で手元をじっと見つめてしまいましたが(ちょっと下手寄りだったので,いい感じに鍵盤が見えたのですよ),とっても大きな手でした.オクターブもかーるがる演奏されてましたしね.だからこそ力強い演奏も可能なんだろうな.これならきっとラフマニノフも楽勝だろうなあ.
堀米さんは,なんと前日までパリでこの「スペイン交響曲」をレコーディングされていた,とかいうお話です.当日朝に帰国したんですって!すごいなあ.時差ボケとか大丈夫なんだろうか.
いやもうこの曲,ものっすごい技巧オンパレードで,聴いていても手元を見ていても目が回りそうでした.…ていうか,あのような曲を難なく弾きこなせてしまうってすごいよなあ.プロってこういうことかあ,と思わせていただきました.ヴァイオリンの名手,サラサーテのために作曲された曲というのだから,あの技巧も納得です.
バイオリン協奏曲ではありますが,実際5楽章まであるあたりからしても,曲のスケールとしては「交響曲」なんでしょうね.スペインの情熱,みたいなものが感じられる終楽章でした.
有名なオペラからの一節.ソプラノの高橋さんの伸びのある歌声をじっくり堪能しました.ちょっとコケティッシュでもあり,かわいらしい感じのヴィオレッタの雰囲気が感じられるいい演奏でした.
…といっても『椿姫』を通して観たことはまだないんですよね.
やっぱりオペラは価格的な敷居が高くて…(汗)特に日本でとなるとさらに輪をかけて高いですしね.
オペラ通にはまだまだ道のりは長そうです…てか,まだスタートラインにも立っていないから,自分(汗)
次のサン=サーンスのヴァイオリンコンチェルトもまた,サラサーテのために作曲された曲なのだとか.ソリストの大谷さんは,今年CDをリリースされたり,サントリーホールでのリサイタルをご予定されていたり,ますます精力的な活動をなさっていらっしゃいます.そんな演奏活動の傍ら,「博士号」をお持ちで「教授」として後進の指導にも当たられているそうなので,すばらしいなと思います.
この日の演奏もとてもステキでした.やっぱりヴァイオリニストならばここぞ腕の見せ所!という楽章だったようですね.せっかくなので通しで聴いてみたいなと思いました.
で,この日一番感動したのが,次のドヴォルザークのチェロコンチェルト.堤さんの演奏です.
昔,ハハがまだ若かりし頃,堤さんのことがとても好きで,しょっちゅうリサイタルを聴きに行っていたのを覚えています.私はお留守番でしたけどね(苦笑)湯布院音楽祭なんかにも行ってましたからねえ,うちのハハ.
そんな堤さんなのですが,本当に久しぶりに拝見しましたけれど,うーん,さすがにずいぶんとお年を召されたなあという印象です.
ところが.
演奏はそれはもうダイナミックで,オーケストラとの演奏もとても息が合っていて,魂を揺さぶられるような気持ちになりました.
堤さんのお話曰く,師である齋藤秀雄先生のおっしゃるところによれば,このドヴォルザークのチェロコンチェルトが,チェロのための曲の中でも最高なんだ,ということだったのだそうで,そしてこの日の演奏で堤さんご自身もその認識を新たにされた,ということでした.そして,今でこそ堤さんはサントリーホールの館長をなさっているわけですが,堤さんご自身が聴衆に支えられ,成長していったホールはやはり,この日の会場でもあった東京文化会館だった,ということで,そのホールでまたこうして演奏できることが幸せなのだ,ともおっしゃっていました.
飯森さんもちょっともらい泣きしそうになっていらっしゃいましたが,堤さんご自身も演奏後はかなり気持ちが高ぶっていらっしゃっていました.それくらいご自身を投入しての演奏であったんだということなんだと思いますが,そんな演奏はちゃんと聴衆にも届くってことなんだと実感しました.
そして最後は中村紘子さん.これまたもう有名なチャイコフスキーのピアノコンチェルト.最初のホルンの導入部があまりにも有名すぎる…というアレですが,たぶん中村さんご自身ももう何度も演奏されている曲だと思います.
インタビューの中で語っていらっしゃいましたが,常に新しい何かを探しながら演奏するよう心がけていらっしゃるのだとか.
それをやめてしまうと進歩がなくなってしまって,お客様にも申し訳ないから,と.
コンディションによっても演奏は毎回変わるということもあるでしょうし,クラシックはだからこそ奥深いのだろうな,とも思います.
ちなみに中村さんの演奏は…うーん,申し訳ないのですが,私はあんまり相性よくないかも,と思ってしまいました.いやまあその前お堤さんの演奏にヤラれちゃってからというのもあるのでしょうけれども(苦笑)
終演時間は21:15だったのですが,終わってみれば21:30でしたねえ.まあ,どうしても楽器の入れ替えだとかが入ってしまうから(そのたびソリストにインタビューをする飯森さんもお疲れ様でした)延びてしまうのは仕方ないんですけれど,クラシックコンサートとしてはちょっと異例の長さだったかもしれません.
そして帰りにちょっとした事件が.
先に触れた東響のイケメン2nd Vn首席,清水さんなんですが,帰りの電車が一緒になってしまったんです!!
上野駅で同行した同僚と別れた私.知人は京浜東北線,私は山手線で東京駅へ.先に来た山手線に乗った私ですが,その後乗り換えた電車で同僚からのメール受信.「隣の車両に例のイケメンヴァイオリンの人が乗ってるよ」とのこと.
…そう,結構オケメンバーの方って終演後あっさりと帰途に着かれるんですよね.というか,そんなに早く着替え終わっちゃうんだ,という驚きもあるんですが.
「おおー,眼福だねえ」なんてメールを返信しようかなと思った矢先,私の乗った車両の向かいに人が座る気配…と顔を上げたらあらまあご当人じゃないですかあ.
驚いたのなんのって.
しかし,さすがに声をかけるわけにもゆかず,ちらちらと正面を眺めつつ,「今正面に座ってるよ!」という返事を同僚に送るにとどめておきました(苦笑)
ちなみにご当人はPSPの画面を眺めていらっしゃいました.ゲームしていたのか,何か映像をご覧になっていらっしゃったのかは,不明.途中でたくさん人が乗ってきてしまったので人垣に阻まれて見えなくなっちゃったのですが,それでも途中駅で下車されるまで,ささやかな幸せを感じてみたり.
実は前にも池袋芸劇からの帰りに,やっぱり同じ電車になったこと,あるんですよね(^^)そのときはお隣の車両だったんですけどね.
いかん…やりすぎて怪しい人にならないようにしないと…
といいつつ,いや単にお気に入りなだけで,それ以上でも以下でもありませんので.
ちなみに昨日,こんなアルバムを予約しちゃいました.
届くのが楽しみですv


有名かつ名曲かつ聴きドコロが多い選曲もにくい企画ですねぇ、盛り沢山でお腹一杯にさせときながら、なおかつまだ続きが聴きたくなってしまうという設定、ayatchyさんの「続きは演奏会来てね!」説は真実だったりして。
どれも好きな曲の好きな場所なんですけど、特にドヴォルザークのチェロ協奏曲はお気に入りでして、今回の堤さんの演奏も素晴らしかったようで、ウラヤマシイ限りです。
あ、別エントリーですが、いつか歌舞伎座?でしたっけ「ゆであずき」も食べてみたいなぁ。
#ayatchyさんの甘味系エントリー、密かに楽しみにしてます。ホントいつもそそられるんですよね。表現力にも感動です。
いつもコメお寄せくださりありがとうございます.
こちらはいつもROM逃げで申し訳ないです…
ガラ・コンサートってホント好物オンパレードっていう感じで,なんか偏食の子どもみたいでちょっと罪悪感も感じちゃったりします(苦笑)
居眠りしながらアップしているかの如き(いや実際そういうこともある)←いいのかそれで.拙文ではありますが,今後もまた冷やかしにいらしてくださいませ.オイシイモノ探求,そのうち過去にも遡ってみようかなぁ(笑)